家族でぎゅっと過ごす濃厚な時間が気づかせてくれたこと。

1.家族で旅をすること。

家族で一緒に初めてのことに挑戦しました。

バンコクから丸一日、バスに揺られていくつもの山を超えていく旅です。

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英語すら通じなくなって行く不安。
メールでのやり取りだけで目的地を目指します。

大人の不安も丸見えです。
家族で団結して一つずつ超えていくことになりました。
お互いの揺れを感じ、それに寄り添いながらそれぞれができることの中で助け合っていく。

そうして少しずつ目的地に近づいていきます。

頑張った成果もいつもすぐに見えてくるのが旅する日々。

覚悟と決断と、行動でしか前に進めない日々がそのようなことに気づかせてくれました。

2.大人が不安を見せてもいい

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(村々を過ぎて英語も通じなくなっていく心細さも味わいました。それでも自分で決めた場所を目指して進んでいきます。)

そうして数年、私の経験の中で気づいたことがあります。

大人の不安や涙を見せない、そんな考え方もあります。
お金のことを子どもに伝えたくない方もいます。
それはそれでいいと思うのですが、私は全てを見せてきてよかったと今は思っているんですね。

自分が大人になったとき、初めてのことにたくさん揺れるとおもう。
つまづくと思う。

大人も日々一生懸命生きているし、未熟さも抱えているんだ。
それでもいいんだ、知ったふり、背伸びをして自分を守っていかなくてもいいんだ、って思えるから。

今の自分のまま誠意をもって生きればよくて、あとはその不安を自分で受け入れて勇気を持って超えていけばいい。

超えていきたいと思えば超えていく方法を自分で必ず見つけていくことができると思うのです。

急がなくていい、自分のペースで。
でも決して諦めないこと。

それが大事なんじゃないかな、と思うのです。

いつだったか、私があることがあったときに、

「ああ、もうだめだー。いやー、もういつも揺れるところたくさん見せてごめん。」

ってぼやいていたことがあったんです、笑。

そんなときに息子は

「大丈夫だよ。そんなことがあっても、いつも最後は超えてきたでしょう?だから今度も大丈夫だと思う!」

そう言ってくれたんです。

見知らぬ土地でいろんなことがあった、あの時の私たち夫婦の揺れ。
子どもたちも巻き込んだこともあるはずなのに、数年たって彼からこんな言葉をもらって心が震えました。

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(初めての国境越えをすることになりました。国境をまたぐバスが一時間に一本。数本待っても満員のバス。大人はそわそわしてるのを感じながらだったのでしょうね、子どもたちはいつものペースでおばちゃんとおしゃべり。そんな姿に元気をもらいながらの言葉の通じない地での移動。)

不安や涙を見せてもいい。

人間ってそういうものだから、いつだって強くいなきゃと頑張らなくてもいいって思える方がきっと生きるのが苦しくない。

今の自分を受け入れられる。

3.大人は子供に素直でいて欲しいというけれど、大人は本当に素直に生きていますか?

人生の先輩にそう、言われたことがあります。

私は素直じゃなかったんです。
そしてね、自分すらできていないことを子どもに求めていたな、って気づいたんです。

苦手なことなのに断れなくて無理してやり通したり、子どもに逆ツッコミされて悔しくて引けなくて自分の気持ちを押し通したり、楽しくないのに、無理してやってみたり。

素直な気持ちを表現することは相手を責めてることのような気がして、取り繕うこともしばしば。

せめてるように感じさせてしまうとしたら、伝え方ですよね。
相手を想いながら言葉を選んで丁寧に本当の気持ちを伝えたらいいだけだったのに。

そんな数々の自分の中にある矛盾にハッとしたんです。

旅に出て日常を離れ、家族で過ごす時間の中でたくさんの自分が見えてきたんです。

4.家族の中で素直であること

それから、私が自分の中に持ったテーマです。

親が素直でなければ子どもも素直のままでいることはむずかしい。

きっとね、親の後ろ姿を見せるというのは、こんな風になって欲しいからあえてそういうことをする、というのではなく、自分がこんな人でありたいから、必要なことは変えていきながら、自分が大切にしていることを大人が自ら日々やっているその姿を、見せて感じてもらうということなのだと思うのです。

うまくいかないことも涙が出ちゃうこともぜーんぶみせてそんな自分を大事にしながら懸命に生きてる姿を、その日々を一緒に生きる。

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(旅の移動。予定していたバスが待てど暮らせど来ず、どうやら休みらしいと発覚。急遽ヒッチハイクに変更して乗せてもらってどうにかセーフ。長距離バス乗り場を目指します。焦ったり、不安になったり、ほっとしたりと大人の気持ちも常に変化します。常に勇気と決断と行動が目の前にありました。)

大事なのはきっと、大人自身が今の自分の人生に納得しているかということなのかな、って思ったんです。

自分の人生の中で嫌だと思うことは変えていく努力をし、まずは自分の心に、そして家族の中で素直に生きること。

そうしたら自然と人の目よりも、自己矛盾のない生き方の方を大切にできると思うから。

家族の中で素直であること。

家族の中で優しさを使うこと。

近い距離なので実はこれが一番難しい。

けれどここでそれをできたらどこでもそうできると思うので、自分がこんな風に変わっていきたいなという思いを持ったなら、まずは家族に対して実践してみると、毎日の鍛錬となり身についていくのが一番早いです。

これは旅をしていない今からできることですね。

5.家族は一番小さな集団。小さな小さな村。

旅の不安を超える時、自然にそれぞれの役割がありました。

家族全員が不安になるということって意外に少なくて、夫婦のうちどちらかが心配して、どちらかがどうにかなるさーって思っていて、大きい方の子は大抵寄り添ってくれて、小さい方の子はあっけらかんと遊んでいて。

あっけらかんとしてる人がいるから超えられるんだなーって思います。みんなで同じように思っていたら動けなくなっちゃいますから。。

いいことも、大変なことも家族で超えることで、それぞれの持った力を知ることができました。

6.子どもに「寄り添う」。子どもを「信じる」。

それを何度も静かに観察してきたので今は、こんな時この子はどうするだろうなって考え、しんじることができます。

子どもを信じるということは、大人の側が先回りして手出しをすることなく、ただ観察し、その子がどういう人間かをいろんな場面で見て知っていくという経験を積み重ねることでついていく力だと感じています。

「寄り添う」って子どもにあんしんや勇気を与えることにもつながるけれど、一番は大人がその子のことを知るための時間である気が私はしています。

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(村の子どもたちが歓喜の沼で、かにとりをしていました。カニ穴に手を突っ込み、瞬時に持ち上げ掴み出します。そうしないと挟まれてしまうから。。笑。

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怖いといっていたムスコですが村の子に憧れて、そんな今を超えてもういちどやってみる!と。見事捕まえた十匹ほどを自分で下処理をし、薪をで火を起こし、唐揚げにしてみんなに振舞ってくれました。

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そんな姿も、刃物を使えるようになっていく姿も、人との関わりも一つずつ経験してきた子どもたち。ここでのシンプルな暮らしが何かに挑戦する子どもたちの姿をくっきりと見せてくれました。)

家族で過ごしてきた時間は家族一人一人の今を観察する力、信じる力を養ってくれました。

そうして乗り越えて1週間かけての移動。

私たちの旅の目的地は本当に山の中にありました。

一年目は海外=スーツケースの固定概念で疑問もなくスーツケースを持っていき大変だったのでそれからは私たちの旅はいつでもバックパックです。

旅は「自分の身体でもてるくらいに日常道具に収めるのが一番」という習慣を身につけました。

目的地でやっとリアルにファーム主にあえて家族全員で一気にホッとし、私たちのここでの暮らしが始まります。

家族の間で全てをさらけ出し、旅をしここで過ごした経験は今でもいきており、一人一人が飾らずにいまでも暮らしています。

現在進行形で子供達に寄り添いつつスクールをしているので更新もゆっくりですが、変わった生き方の中で気づいたことをシェアしていけたらいいなとおもい、少しずつこの続きも綴っていきます。

読んでくださってありがとうございます。

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