さあ、子どもと世界へ旅立とう!

時代の変化のスピードが加速度的な近年、時代の変化に対応できる教育を求めて、従来の小中学校とは異なるオルタナティブ教育の需要が増しています。

小学校入学前から、子どもをオルタナティブ・スクールに通わせる意識の高いお母さんも増えてきているようです。
でもそんなお母さんの悩みは、小学校選び。
幼稚園までは、わりと様々なスクールの選択肢があるのに、小学校は、地域の公立の小学校しかない。

普通の公立の小学校に通わせて大丈夫なのだろうか。
ましてや、子どもが「学校に行きたくない」などと言ったらどうしよう。
小さいお子さんを持つお母さんの悩みは尽きないことでしょう。

そもそも学校は、何のためにあるのでしょうか。
学校では、学校教育が行われますよね。
では、教育の目的とは、なんでしょうか。

学校教育の基準を示す学習指導要領では、「生きる力」をはぐくむことが強調されています。

生きる力を得られれば、豊かに生きられる。
つまり教育の目的は、豊かに生きることです。

動物や自然界では、教育は基本的になくて、本能のままに動きます。
人間が本能のままに生きていれば、生きてはいけるのかもしれませんが、洞窟などの寒い中に住んだり、何日も食べるものがないような状況で生きることになるでしょう。

そう考えると、ぼくたち人間が今、安全・快適に生きられているのは、教育の結果と言えるでしょう。

学校では一般的に、知識や思考、集団生活での規律などを学びます。
また学校は、子どもにとっての居場所という意味もあるでしょう。

これらは確かに、豊かに生きるためには、必要なことでしょう。

しかしここで、二つの疑問が浮かびます。

・これらの力は、学校でしか身につけることができないのか
・これ以外にも、身につけるべきものはないのか

一つ目の疑問に対しては、学校以外でもこれらを身につけることもできるでしょうし、学校以外にも居場所があれば、いいわけです。

そして二つ目の疑問。
たとえば、心を素直に表現する力、相手の思いに寄り添う力、自分の人生を自分で決める力など、色々とあります。

このような生きる力を、世界を旅する中で身につけていきましょうというのが、旅するスクールの考えです。
旅の中では、言葉の通じない人たちとも、コミュニケーションを取る必要があります。
日本とは文化の全く異なる人とも、コミュニケーションをとらなければいけません。
これらを日常的にこなすためには、学校教育で学ぶもの以外にも、たくさんの力が必要となります。
上で述べたような、察する力、相手の背景を想像する力、トラブルの時にも行動を決められる判断力などです。

このように、旅では、鍛えられる能力、身につく能力がたくさんあります。

時代とともに、必要がなくなっていく能力もあります。
代表的なものが、記憶力です。
一昔前は、「歩く百科事典」と呼ばれる人が、なんでも知っていて重宝されたものですが、今や、わからないことは一瞬でGoogleで解決です。
いまだに記憶力を試すテストが多いですが、あれは時代とともに衰退していく、必要性が薄れてきた能力の一つだと考えます。

このように、時代が大きく変わる中、学校はなかなかその変化に対応しきれていません。
学校に対して、時代に合わせて変わっていくように要請し続けるよりも、ぼくらが自分たちで、先に変化に対応しながら、おもしろい人生を歩んでいきませんか?
そのこと自体が、子どもの教育にもなるし、親自身の学びにもなるし、豊かな人生につながっていきます。

これを、旅の中でやっていこうじゃないかというのが、旅するフリースクールの理念です。

居場所の意味もありますし、日常がそもそも旅であるという考え方も必要です。
旅というものを、わかりやすく海外での旅行をイメージして書きましたが、旅は日常に潜んでいます。
旅とは、挑戦であり、未知との出会い、相手を理解しようとする力、ハプニング、それを乗り越える柔軟で機転の効いた対応、これらを積極的に日常の中に作り出す力があれば、それは、日常それ自体が旅にもなり得るのです。

極端に言えば、夫婦との会話も、男女という理解できない相手を一生懸命理解しようとする、言語も背景もわからない外国人を理解しようとするときと似たような苦労もあります。

それを旅とみなすことによって、日常を冒険しながら、日々の中で学ぶことだってできるのです。

さあ、ぼくたちと一緒に、旅するフリースクールという冒険に出かけましょう!

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